腰痛のほとんどは、骨や神経が原因で起こるのではなく、筋肉の硬さが原因で起こるといわれています。
仕事や学校、家事などの日頃の生活でかかる軽微なストレスが筋肉に加わり、筋肉が疲労することで徐々に硬くなり、痛みへと変化していきます。
そこで今回は、腰痛におすすめなストレッチをいくつか紹介していきます。
目次
ストレッチを正しく実施するためのポイント
腰痛改善、腰痛予防のためにストレッチを行うといっても、何をしたら良いのかわからないという方がほとんどです。
ストレッチは、腰痛はもちろん肩こりや首の痛みにも非常に有効な対策ですが、やり方を間違えてしまうと逆効果になってしまう場合もあります。
腰痛におすすめのストレッチを紹介する前に、ストレッチを正しく実施するためのポイントを解説します。
とにかく『ゆっくり』行う
腰痛に対するストレッチを行う際は、とにかくゆっくり行うことを心がけましょう。
ストレッチには大きく分けて2種類あり、動的ストレッチと静的ストレッチというものがありますが、腰痛がある時に行うべきストレッチは静的ストレッチです。
動的ストレッチは、運動前のウォーミングアップの際など、これから体を思い切り動かしたい時などに行うものになります。
腰痛がある場合は、腰痛に関連する筋肉をとにかくゆっくり、長時間かけてストレッチするとより良い効果を得ることができます。
『痛すぎる』時は避ける
腰痛に対してストレッチをする際は、程よい強度で実施することが望ましいです。
中には「痛い方が効いている気がする」と考えている人もいらっしゃいますが、痛すぎるストレッチを続けてしまうと、返って腰痛を悪化させてしまったり、別の箇所を痛めてしまう危険性があります。
そのため、腰痛に対してストレッチを行う際は程よい強度で気持ち良い程度に行うことを意識しましょう。
『毎日』継続することを心がける
腰痛に関わらず、ストレッチを行う時は『毎日コツコツと』を心がけましょう。
ストレッチは、やればやるだけ結果が出ますが「1日に100セット」と「1日3セットを1ヶ月」では、圧倒的に後者の方が良い結果が見込めます。
1日に100セット行うということは、決して悪いことではありません。
筋肉を痛めない程度であれば100セット行っても良いですが、それを毎日継続することは非常に難しいでしょう。
ストレッチを実施することで重要なのは継続することです。
1日の実施時間は日常生活に支障が出ないよう控えめにしておき、その代わり毎日コツコツと続けられる回数を意識しましょう。
腰痛におすすめのストレッチ5選
次に、腰痛の悩みを抱えている人におすすめのストレッチを厳選して5つ紹介します。
腰痛で悩んでいる人や、過去に腰痛で辛い思いをしたことがあるという人は、ぜひ試してみてください。
腸腰筋のストレッチ
背骨と太ももの骨を繋ぎ、身体の前側を通っている腸腰筋は、腰痛と深い関わりのある筋肉です。
インナーマッスルとしても知られる腸腰筋をストレッチすることにより、腰痛の改善が見込めます。
腸腰筋のストレッチの方法は以下の通りです。
- 1.膝立ちをして、片足を大きく前に出す
- 2.前に出した足の膝頭に両手を置き、ゆっくりと前方に体重をかけていく
- 3.30秒キープする
- 4.反対側も同様に行う
脊柱起立筋のストレッチ
背骨の両側を通っている非常に長い筋肉で、俗にいう『背筋』と呼ばれているのがこの脊柱起立筋です。
腰痛をお持ちの方は、この脊柱起立筋をが痛いと訴える方も少なくありません。
脊柱起立筋のストレッチの方法は以下の通りです。
- 1.イスに座り、骨盤を立たせて背筋を伸ばす
- 2.ゆっくりと息を吐きながら、体を左右どちらか一方に捻る
- 3.30秒キープする
- 4.反対側も同様に行う
ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスは、太ももの裏を構成しており、4つの筋肉から構成されています。
ハムストリングスは、腰というよりも足に分類される筋肉ですが、腰痛とは深く関わっており、ハムストリングスが硬くなることで猫背の姿勢を助長することにもつながります。
ハムストリングスのストレッチは以下通りです。
- 1.椅子やベッドに片足を上げる
- 2.骨盤を立たせ、つま先を真上に向けた姿勢をとる
- 3.そのまま体を前に倒していく(姿勢が丸まらないよう、胸を張ったまま体を倒すイメージ)
- 4.30秒キープする
- 5.反対側も同様に行う
体幹捻りストレッチ
体幹捻りストレッチでは、脊柱起立筋のほか、腰方形筋、広背筋といった腰痛に関連する筋肉を一度にストレッチすることが可能です。
やり方も簡単で、負荷も少ないストレッチなため、ぎっくり腰の方のリハビリなどにも適しています。
体幹捻りストレッチのやり方は以下の通りです。
- 1.仰向けの状態で寝る
- 2.両膝を立てる左右に、振り子のように両膝を倒していく
- 3.この際、捻るのは腰から下のみで、背中が床から浮かないように意識する
- 4.左右に10回ずつ倒すのを1セットとし、2〜3セット行う
膝抱え運動(脊柱起立筋のストレッチ②)
膝抱え運動は、ぎっくり腰のリハビリや、高齢者の軽い運動としても用いられている、非常に負荷の少ない運動です。
膝抱え運動では、脊柱起立筋のストレッチの効果も得ることができます。
膝抱え運動のやり方は以下の通りです。
- 1.床やベッドに仰向けで寝る
- 2.股関節、膝関節を目一杯曲げ両手で抱え、仰向けで寝たまま体育座りのような姿勢を作る
- 3.頭をお腹に近づけるようなイメージで、背中を浮かせる
- 4.この時、床に設置している面ができるだけ少なくなるようなイメージをする
- 5.30秒キープをする
まとめ
腰痛のストレッチに限らず、ストレッチを行う際はゆっくり、程よい強度で毎日行うことが重要です。
腰回りのストレッチを継続していくことで筋肉の柔軟性が上がり、硬くなりにくい筋肉を作り出すことが可能となります。
ストレッチが習慣化すれば、腰痛で悩むということは格段に減るはずですので、腰痛で悩んでいるという方や、過去に腰痛になったことがあるという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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ストレッチ / 腰痛