整形外科から整骨院に転院されるための手順
根本的な痛みの治療や通院しやすさなどの理由で、整形外科から整骨院への転院を検討している方も多いですが、転院するための手順がわからないために転院を断念し、交通事故に遭って以来継続している痛みを放置してしまう方もいます。
ここでは、整骨院へ転院するための手順をご紹介します。整形外科からの転院と聞くと、大量の書類が必要になり、手続きが大変で難しいのではないかと思われる方もいらっしゃいますが、転院に関する手続きはそれほど難しいものではありません。
転院を検討されている方はぜひ参考になさってください。
整形外科などで医師の診断を受ける
交通事故に遭ってしまったら、すぐに整骨院へ行くのではなく、まずは整形外科で診断を受ける必要があります。
その理由には以下のようなものがあります。
- 医学的に正しい診断を受ける必要がある
- 診断書を受け取れる
- 投薬治療やX線検査など、体のどこかが故障してしまった際に必要な治療や検査が受けられる
- 事故直後の状態などを記録に残すことができる
上記のような理由から、交通事故に遭った際にはまずは自宅から遠くても整形外科を受診します。
整骨院への転院は、整形外科的領域での治療を続ける必要がある間は通院したうえで、痛みの緩和などのために整骨院で施術を受けることを目的として行います。
なお、事故から時間が経過して違う場所に痛みが出た場合にも、まず最初に必ず整形外科で診断を受けるようにしましょう。
整骨院に転院する許可を医師にもらう
整形外科から整骨院への転院を検討している場合、まずは通院している整形外科の医師に整骨院へ通院したい旨を話す必要があります。
そして、医師の許可が出てから整骨院へ通院するようにしましょう。また、整形外科的な治療が終了し、通院する必要がなくなったら整形外科への通院をやめ、整骨院への通院を続けても問題ありません。
整骨院に転院する旨を相手方の保険会社に伝える
上記の2つのステップが終わればもういつでも整骨院へ通院できる状態ですが、交通事故の被害者である場合、ひとつ忘れてはいけないことがあります。
それは、整骨院へ転院する際に交通事故の加害者側の保険会社にその旨を伝えることです。
ここで加害者側の保険会社の了承を得ていないと、整骨院で支払う施術料が支払われず、自腹で治療を受けなければいけなくなる可能性があります。
そのため、必ず事前にこれから通院する予定の整骨院の名前や連絡先などを保険会社に連絡しておきましょう。
ただし、この手順を踏んでも保険会社から整骨院への施術料が支払われないことがあります。この場合まずは自身の健康保険を利用して支払い、後から保険会社へ施術料を請求することになります。
整骨院へ転院
これで整形外科から整骨院へ転院するための手順は終了です。自分の都合の良い時間に整骨院で施術を受け、根本的完治を目指しましょう。
よく、加害者側の保険会社や整形外科が転院や併院を認めてくれなかったという交通事故の被害者の方がおられますが、そもそもどこに通院するかは患者さん本人の意思次第です。
整骨院の中には交通事故で整形外科から整骨院への転院をお考えの方に対するアドバイスやサポートを行なっているところもありますので、相談してみるのもよいでしょう。
整骨院へ転院する際の注意点
整骨院への転院は、基本的には交通事故の被害者が自由に選択することができますが、転院が慰謝料請求の際の交渉などでトラブルにならないよう、注意が必要です。
近年は交通事故で治療を受けること自体に細かな注意点が増えている傾向にあり、治療の継続が困難になってきています。
転院を検討している方は、以下の点に注意しましょう。
転院した先の施術師が国家資格を持っていない場合、治療行為として認められないため、施術料を加害者側の保険会社に請求できない可能性があります。
通常、整骨院では柔道整復師の有資格者が施術を行うため、施術代は保険会社へ請求することができます。しかし、整体院とカイロプラクティックは、資格がなくても開院できるため注意が必要です。
以下は各施術に必要な国家資格の種類です。
| 整骨院、接骨院 | 柔道整復師 |
| あん摩マッサージ指圧 | あん摩マッサージ指圧師 |
| 鍼灸 | 鍼灸師 |
| 整体院 | ー |
| カイロプラクティック | ー |
整骨院以外でも、あん摩マッサージ指圧師や鍼灸師などの国家資格を持っている方の施術を受けたい場合は、医師から許可を得れば問題なく施術料を保険会社に請求することができます。
そしてもうひとつ注意したいのが、後遺障害等級認定についてです。
整骨院は病院ではないため、医師のように診断をすることができません。整骨院のみに通院している場合、後遺障害診断書を書いてもらうことができず、後遺障害等級認定の申請ができなくなってしまう可能性があります。
そのため、痛みが強く後遺症が残ってしまいそうな怪我の場合は、整骨院に転院しても整形外科も併用して月に1〜2回程度通院するようにしましょう。
長い人生の中でもそう頻繁に交通事故に遭うことはありませんので、注意点を知ったうえで整骨院へ転院し、しっかりと怪我を治すことが大切です。
まとめ
交通事故で治療を行う際に整形外科から整骨院へ転院する手順と注意点をご紹介しました。
交通事故に遭ったら、まずは整形外科を受診しますが、整形外科的領域での治療が終了しそうなのに痛みが残っている場合や整形外科の医師との相性がよくない場合などは整骨院への転院を検討すべきです。
交通事故の被害を受け、現在整形外科におかかりの方で、整骨院への転院を検討している方は、ぜひ株式会社フロンティアが運営するイーグル整骨院とクレーン整骨院へお気軽にご相談ください。
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からだの症状、交通事故
