怪我をしたわけではないのに、ひざの痛みに悩まされた経験はありませんか?
ひざの痛みを感じる原因はさまざまで、スポーツや運動による怪我以外では、加齢に伴う疾患や肥満などが原因になるケースもあります。
今回は、ひざの痛みの『原因』という部分に注目して、さまざまな種類のひざの痛みと原因について詳しくご紹介していきます。
「原因不明のひざの痛みで悩んでいる」「ひざが痛い原因を知りたい」という人は、ぜひチェックしてみてください。
目次
なぜ、膝の痛みの『原因』を知る必要があるのか?
ひざの痛みはとてもやっかいで、数日程度で痛みが消失する人もいれば、数年間もの間、辛い痛みに悩まされる人も多くいます。
慢性的なひざの痛みを抱えている人は、日によって痛みの強さが変わったり、天気によって症状の発生が左右されるケースもあります。
ひざの痛みが長引いてしまう理由はいくつかありますが、その中でも特に『適切な治療ができていない』という点が大きな理由として挙げられます。
ひざの痛みに対して適切な治療ができていないケースについて
なぜ、ひざの痛みに対して適切な治療ができていないのでしょうか?
その理由は、『ひざを痛めた原因がはっきりわかっていない』というケースがほとんどだからです。
例えば、湿布や痛み止めなどの対症療法を続けていても、ひざを痛めてしまった根本的な原因がわからないままでは、適切な治療にはならないからです。例えば、肥満によって変形性膝関節症になってしまった人がいたとします。
その人は、ひざを痛めた原因がわからずに病院を受診し、痛み止めの湿布と薬を処方され、毎日飲み続けていました。しかし、ひざの痛みは良くなるどころか、徐々に痛みが強くなり、日常生活もままならないくらいの状態になってしまいました。
このように、ひざの痛みを緩和する対症療法だけでは、回復を遅らせてしまうことが多々あります。
この人の場合、肥満が原因でひざを痛めてしまっており、過度な体重が膝に負担をかけ、痛みが発症しています。
そのため、ひざに負担をかけてしまっている体重をどうにかしなければ、一向にひざの痛みは治まりません。
ひざの痛みをしっかりと治療していきたいのならば、なぜ痛くなってしまったのか、原因を知る必要があるのです。
症状別のひざの痛みの原因
ひざの痛みの原因で代表的なものには、靭帯や半月板の損傷、ストレスが原因によるスポーツ障害、変形性膝関節症、肥満などが挙げられます。
今まさにひざが痛むという人や、過去にひざに痛みを感じ、なにが原因だったのか気になっている人に向けて、ひざの痛みの原因を解説していきます。
ひざの内側に痛みを感じる原因
ひざの痛みがあるという人の中で、もっとも多いのが『ひざの内側の痛み』です。
ひざの内側には、内側側副靱帯や半月板といった軟部組織があり、ジャンプやダッシュの激しいスポーツでは、靭帯や半月板といったの軟部組織を損傷してしまう可能性があります。
また、ひざの内側には太ももの筋肉が多く付着しており、鵞足炎という慢性的な疾患にもなりやすいです。
これらのスポーツ障害になってしまう原因として考えられるのは、『柔軟性の低下』『過度なストレス』です。
練習量が多く、疲労が溜まった状態で身体のケアを怠ってしまうと、疲れが取れず、筋肉も柔軟性がなくなってしまいます。
そのような状態で練習を続けると、硬い筋肉を無理やり収縮させてしまうことになり、やがて痛みとして出現するようになります。
高齢者に多くみられる変形性膝関節症
高齢者に非常に多く、ひざの痛みの大部分を占めていると言われている『変形性膝関節症』もまた、ひざの内側に痛みが出現することが非常に多いです。
変形性膝関節症の場合に考えられる原因として挙げられるのは『加齢』『肥満』です。
加齢により筋力が弱くなったり、関節を構成する関節軟骨がすり減り、骨同士が衝突してしまい痛みや変形を引き起こします。
肥満でも、重い体重が膝への負担となり、徐々にひざが痛み始めます。
また、加齢、肥満のどちらにも言えるのが『運動不足』という点です。
歩く量が減った、基本座っているか寝ている、など、あまり運動をしないという人は変形性膝関節症になってしまう可能性が高いです。
ひざの外側に痛みを感じる原因
ひざの外側に痛みがといった場合、まず考えられる疾患は外側側副靭帯や半月板といった軟部組織の損傷です。
これは内側の痛み同様に、スポーツ選手などに多くみられる障害です。
また、ひざの外側に位置している腸脛靭帯炎という疾患も多くみられます。
腸脛靭帯炎とは、長距離ランナーに多い疾患で、太ももの外側からひざの外側にかけて走る腸脛靭帯という軟部組織が、炎症を起こして痛みとして出現するもので、こちらも『柔軟性の低下』が原因となります。
ひざの前面に痛みを感じる原因
ひざの前面に痛みがあるといった場合、考えられる疾患はいくつかあります。
その中でも、成人に多い疾患として挙げられるのはジャンパー膝です。
ジャンパー膝とは、その名の通りジャンプをよく行うスポーツ選手に多い疾患で、繰り返しのジャンプによってひざの前面に付着する筋肉に負担をかけ、やがて痛みが発生するというものです。
ジャンパー膝もほかの損傷と同じく『柔軟性の低下』が主な原因となります。
子どもによくみられるひざの前面の痛みとして代表的なものが、『オスグット・シュラッター病』です。
成長期の小学生に多く、骨の成長と筋肉の柔軟性のバランスが崩れ、ひざの前面に痛みが出現するというもので、こちらの疾患の原因となるのも『柔軟性の低下』です。
太ももの前の筋肉をストレッチし、柔軟性をつけることによって痛みは和らぎます。
まとめ
ひざの痛みをしっかりと治すには、ひざの痛みの原因を知ることが大切だということをご紹介しました。
痛みの原因がわからないものに対して、湿布や痛み止めなどの対症療法で痛みが引いたとしても、それはその場限りの対策でしかありません。
ご紹介したように、『膝の柔軟性の低下』や『過度なストレス』など、明確な原因を知ることができれば、適切な膝の治療を行うことが可能です。
今まさに、ひざに痛みがあるという方は、自己解決するということはせず、整骨院などの医療機関を受診し、専門家によってはっきりとした原因を探ってもらうことをおすすめします。
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ひざの痛み / 原因